ボイストレーニングの方法や、滑舌・話し方に関するお役立ち情報をお届けします

歌が上手いとは

よく生徒さんから、
「日本で一番歌が上手い人は誰ですか？」
という質問をされることがあります。

これに対する答えは「わかりません」です。

そもそも歌をはじめとする芸術という名がつくものに、
順位を付けようとするのはなかなか難しいです。

ものによってはコンクールなどで順位を競うものもありますが、
基本的には「上手い、下手」という一言で表せるものではありません。

「好み」というものが大きく関わってきてしまうということですね。

ただ問題なのはその上手い下手という言葉だけを使って、
歌というものを捉えている人がいるということです。

生徒さんの中で「歌が下手なんです」や「歌が上手くなりたいです」
といってレッスンに来られる方がたくさんいます。

要は自分の悪い部分、治した方がいい部分というのを
具体的にわかっていない方が多いということです。

具体的にわかっていない場合、
改善する余地がありません。

人間というのは自分で認識していないこと、
わからないことというのは決して治せません。

では具体的にどうしていったらいいのでしょうか。

答えは自分が上手いと思った人の歌を、
徹底的に分析してみてください。

その人の歌をただ「上手い」で終わらせるのではなく、
その人の〇〇な部分がいいから「上手い」と感じたということを、
自分なりでいいのでまずはきちんと認識してください。

例えば
・声の響きがいい
・音程がいい
・リズムがかっこいい
などですね。

いつも聴いている歌声というのは、
意外と無意識に聴いていることが多いと思います。
それを意識的に聴くことによって普段気づかない技術などが認識できるようになります。

そして自分の歌と比べてみてその人のいい部分と比較してみて、
劣っている部分を徹底的に修正していきましょう。

これは慣れていないとなかなか難しい部分でもあるので、
ボイストレーナーなどに教えてもらうことが一番の近道です。

そして徹底的に修正していった先に、
いわゆる「歌が上手い」と思える、または思ってもらえるような
歌声を手に入れることができます。

前述した通り
自分の中で初めから歌を「上手い、下手」だけで捉えてしまうと
自分の歌の可能性を自ら潰してしまうことになりかねません。

もしも歌が本気で上手くなりたいのであれば、
抽象的に捉えるのではなく、
自分の歌声も他人の歌声も具体的且つ明確に把握できるようになりましょう。

そしてボイトレという手段で、
自分の歌声にきちんと向き合う時間を作ってみてください。

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